■2009アジア基礎造形連合学会韓国大会報告 |
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アジア連合学会担当:穂積 穀重
2年に一回、加盟各国地域持ち回りで開かれるアジア基礎造形連合学会大会は、今回は韓国が主催国となり、済州(チェジュ)島の済州大学校を会場に8 月21 日(金)〜23 日(日)の間開催されました。
参加者総数は約400 名、内訳は日本 18、韓国 300、中国 28、台湾 20 。日本からの論文(口頭)発表は 4 件、作品発表は 29 点でした。大会テーマである「基礎造形とビジョン」を軸として、講演、シンポジウム、研究発表、作品発表が展開され、多大な成果を挙げるとともに、会員相互の交流を深
めました。
大会初日、チョ・テビョン連合学会会長(韓国学会会長)の開会宣言に続き、ジョン・ジョンチャン済州大学校総長からご挨拶を頂いた後、基調講演に移りました。名古屋学芸大学Robert Darroll 教授による“Bauhaus and Post-Bauhaus”(バウハウス時代とポストバウハウス時代 ‐ われわれはどこから来て、どこへ行くのか?)と題する、大変示唆に富む内容でした。これを受けてのシンポジウムでは、藤本会長をはじめ各国組織代表から、大会テーマに関してそれぞれの視点による発言があり、「基礎造形の研究・教育」を立体的に論じる場となりました。午後からは作品展の開幕式があり、各国地域の出品者代表(わが国は三枝理事)のギャラリートークを聞きながら会場を回って鑑賞しました。夜は野外バーベキュー場でのレセプション。名産の珍味・チェジュ豚を堪能し、大いに飲み、カラオケで盛り上がり、親睦を深めました。
二日目は研究発表大会。複数の部屋に分かれて、わが国からの4件を含む多数の興味深い口頭発表と、熱心な質疑応答が行われました。午後からは、現代美術の殿堂・チェジュ美術館を訪れて先端的
アートを鑑賞し、民俗村でチェジュ島特有の住居、民具等を見学し、資料収集を行いました。
23 日は各国ごとにエクスカーションが組まれ、日本勢は島の名所・遠近錯視が起こるスポット、芸術家村、盆栽園「思索する庭園」等を訪れました。この他に、あるいはこれに加えて個人的に世界自然遺産に指定されている各地を訪れた会員もおり、それぞれ充実したツアーを体験されたようです。
担当理事としてツアー計画を立案しかけて断念しご迷惑をお掛けしましたが、どうにか無事遂行できましたこと感謝申し上げます。
次回のアジア大会(2011 年)は台湾ですが、開催時期、内容等の情報が入り次第お知らせしますので、ぜひ多くの皆様がご参加下さるようお願い致します。
大会会場 :チェジュ大学校 国際交流センター前で
開会挨拶をするチョ・テビョン アジア連合学会会長 会場風景(上:研究発表 下:作品展)
シンポジウムで講演する藤本会長 出品者を代表してギャラリー・トークをする三枝理事
チェジュ島の伝統的な巨石彫刻 =トルハルバン 世界自然遺産群の一つ ソンサン・イルチュルボン(日の出山)
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