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■2007アジア基礎造形連合学会筑波大会報告

実行委員会事務局長:森 竹巳


 2007アジア基礎造形連合学会筑波大会が、盛況のうちに無事終了したことを報告します。
 本大会は8月25日(土)・26日(日)・27日(月)の3日問にわたり、筑波大学を会場として行われました。大会には日本会員62名(内学生会員10名)、中国会員30名、韓国会員44名、台湾会員19名、一般参加者2名の計157名が、講演会・シンポジウムには筑波大教員、学生、一般市民等多数が参加しました。また、「国際交流作品展」には日本48点、中国42点、韓国153点、台湾27点の計270点の作品が展示され、500名を越す来場者がありました。

 初日、大学会館ホールで開会式の後、宮崎興二先生(京都大学名誉教授)による「未来のためのかたちの謎解き」と題した基調講演がありました。多くの事例を示しながらさまざまなかたちの謎について解いていました。独特のユーモアを交えての講演は大変分かりやすく、基本形態の核心にせまるものでした。引き続き行われたシンポジウムは「人・社会・基礎造形」をテーマに山梨大学の村松俊夫先生をコーディネーターに、上海の席涛先生、女子美術大学の近江源太郎先生、韓国の玄東姫先生、台湾の林品章先生、宮崎興二先生をパネリストに、それぞれの立場からテーマに即した発表が行われました。ギャラリートークは国際交流作品展オープニングセレモニーに変更し、各国代表によるテープカットを行いました。その後参加者は各国の多様な表現について熱心に鑑賞していました。
 「プラザ」での懇親会はそれまでの緊張が解けたのか、大変熱気をおびた会となりました。水林博筑波大学副学長、市原健一つくば市長、朝倉夫人の来賓挨拶後の立食・歓談では言葉の壁をこえて交流を深めることができました。津軽三味線「井坂斗絲幸社中」によるアトラクションでは三味線・太鼓・舞に唄と、大いに盛り上がりました。閉会の後、さらに交流を深めるため2次会へと足を運んだ方も少なくなかったようです。

 2日目は国際会議場で各国代表論文発表が行われました。午前の部は韓国代表2名、中国代表2名、昼食をはさんで午後の部は台湾代表2名、日本代表2名の発表が行われました。3言語による各国代表の発表とあってメモをとったり、また論文集を見ながら聴いたりというような光景もみられ、国際学会らしい緊張感のある会となりました。その後は日本基礎造形学会の総会・表彰式、そしてアジア基礎造形連合学会の表彰式・閉会式が行われました。連合学会の表彰式では、今大会より設けられた開催国以外の論文発表者を対象とした特別奨励賞として台湾の陳光大先生に表彰状ならびに記念品が授与されました。閉会後、
作品発表者は総合交流会館に移動して作品搬出を行い、2日目の日程が終了しました。

 3日目のエクスカーションは日本から12名、台湾から16名、そして急きょ朝倉夫人も参加して行われました。高エネルギー加速器研究機構・筑波宇宙センターとも広大な研究施設でその規模に圧倒されました。なかなか個人では見る機会のない研究施設の内部の見学は解説の内容と共に驚くことばかりでした。

 筑波での連合学会が皆様のご協力により無事終了することができました。ありがとうございました。特に日本学会理事の皆様には実行委員として準備に加わって頂いたり、大会当日もいろいろな係を分担して頂きました。末筆ながらここに深く感謝の意を表します。


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