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■国際学術交流:江南大学(中国江蘇省無錫市)での立体構成授業の報告

九州造形短期大学:岩田綾彬

期間:4月29日 午後1:00?  5月3日 午後3:30
課題:unit構成(ビルダ・ザ・カード&トラス構造2課題)
(参照:大型共同制作課題、その意義。2002、山梨大会概要集)
受講:設計学院工業設計系1年生87名

 基礎造形学会の活動が盛んになり、大会における作品、研究発表や論文ではあきたらず、学会で作品集までもが編纂されるようになった。学術交流において、分野は異なるある研究者から、「論文は数ではない、発表の内容がどれだけ他人に引用されたかが研究評価である。」と助言を頂いた。
 「下手な鉄砲も数打てば当たる。」より「石の上にも3年、否、10年以上。」成果を期待することなく継続する事が真の研究だと思う。したがって学会大会参加は自己の研究テーマ、研究方法など吟味検討する機会として意義がある。特に懇親会は発表に隠れた研究過程の裏面を伺うように務める。
 研究も海外情報収集は、自分の目で捜す情報が確かなものと思う。国際交流でネックになるのは言語や文字の違いである。しかし、幸いにも音楽と造形分野は言語や文字が主力ではない。音楽の演奏会、造形作品など抵抗なく鑑賞できる。基礎造形学会も日本に限らず、アジア基礎造形学会連合会が結成されて久しい。国際交流の人間関係も同様、単に演奏や作品交換の表面的交流で満足できなくなる。とは言え語学が堪能でない私は、国際交流では自分の作品解説補足や研究内容などの抜刷を資料に持ち歩く。昨年のアジア連合上海大会でも同様である。今回は幸いにも日本語の得意な江南大学の林先生と巡り会い、次ぎの日には林先生が副学長の叶先生を紹介してくれた。帰国後、林先生よりメールが入る。「立体構成」特別集中講義の講師依頼の打診で、授業計画や準備物などはメールで具体化していった。便利な時代になったものである。
 さて、今回、学術交流でどんな授業を行なったのか、下手な文章より、授業風景スナップ写真の方が造形活動仲間には判り易い。以下紙面の許す限りスナップ写真を記載して立体構成授業の報告とする。

参照:国際学術交流の特別講師経歴
 年月  場 所           担当科目    備 考
1981.12. イタリア・フレンチェ     折紙      ミメ シスアート展
1987.07. 韓国釜山大学      立体構成    第4回日韓学生美術交流展
1989.09. 韓国釜山大学      立体構成 
1990.11. 韓国ソウル教育大学  立体構成
1999.12. 台湾台北科技大学   立体構成    徳山(川崎医療大学)先生共
2002.04. 台湾崑山科技大学   立体構成    朝倉先生常勤赴任中

江南大学設計学院

アシストを頂いた先生方:左より、林先生、潘先生、林先生、謝先生

 

◆課題1:ビルダ・ザ・カードの作品

完成作品:グループ制作(87名が17パートに)

 

◆課題2:トラス構造体の作品

完成作品(他15点)            グループで試作検討(下:留学生も参加)

各グループ組立作業
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