会長 稲垣 行一郎
昨年、念願のドイツのデッサウ市にあるバウハウスを訪れた。1925年にグロピウスの設計によるこの校舎は、近代建築の記念碑的は作品。それは21世紀この時代にありながら古さを感じない。空間が相互に新しい共同体を象徴するにふさわしい建築といえる。この校舎の建築が共同作業だといわれている。ブロイヤーによる講堂の椅子、ブライトンの天井照明など目に見張るものがあった。
「芸術と技術 新しい統一」がグロピウスのバウハウスのデザイン思想である。
日本基礎造形学会も、「芸術とコンピュータ」というテーマを通し、日本の基礎造形教育を議論する時代に入ってきていると思う。現在のデッサウのバウハウスは世界のコンピュータ・ネットワークの発信地として、デザイン教育を考えるといっている。
これからアジアの諸地域と情報を交換しながら、新しい基礎造形教育のあり方を検討していきたいと思っている。アジアは伝統芸術の宝庫であるから・・・・・・。
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