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■第33回福岡大会 報告

大会事務局長:森下慎也

 当大会は約10年ぶりとなる福岡で大会開催となり、「SDGs と基礎造形 -ツナガルデザイン-」のテーマで開催しました。また、コロナ禍のため昨年の東北大会までオンライン方式(遠隔)での開催でしたが、以前のように対面形式で実施し、また、海外会員の作品・論文(ポスター発表形式)出品も多数加わった記念すべき大会でした。皆様のご協力により大きな混乱もなく無事に大会を終えることができ、発表者実行委員一同改めて感謝申し上げます。
 大会初日の8月27日(土)は13時より開会式を行い、後藤雅宣学会会長および三枝孝司大会実行委員長、並びに九州産業大学己佐吉学長よりご挨拶を頂きました。そして13時30分から基調講演「持続可能な暮らしのあり方について」、パーマカルチャーデザイナー四井真治氏と社会課題解決の起業家である古川隆邦氏の講演が始まりました。講演の内容は、古川隆邦氏の廃棄プラスチックをテーマとした事業の実践例や、展開の紹介後、四井真治氏の持続可能な暮らしの考え方をベースに、人が生活することで他の生き物も住みやすくなる土壌の形成、生命の捉え方、人の暮らしを支える道具の紹介などが主旨でした。両講演者による生き方をデザインするための様々なアプローチは、会員にとって考えさせられることや新たな発見が多く、拝聴された会員からは共感の声が多く寄せられました。



 基調講演の後は、16時から作品発表(ギャラリートーク)が実施されました。今大会では、美術館内での密集した中での作品発表は避け、大会メイン会場で発表を行い、その後各自で美術館へ移動してもらうようにしました。発表件数は 国内発表35件があり、海外からは韓国268件(研究8件、作品260)、天津・上海・広州37件(研究16件、作品21件)、台湾12件(研究4件、作品8件)の発表がありました(※海外発表はアートギャラリーでの展示のみ)。メイン会場での発表は、作品画像をスクリーンに投影し、制作者本人による口頭発表形式で行いました。



  18時から対面形式の懇親会を行いましたが、コロナ感染対策を考慮して、短時間での開催済ませ、2次会以降は参加者の自由行動としました。懇親会では、三枝実行委員長と岡本実行委員による余興が披露され、オンライン以前の恒例であったイベントに触れ、大会の復活を感じるところでした。
 大会2日目の8月28日(日)は、9時 40 分から口頭発表がおこなわれました。口頭発表の件数16件で、会場を2つに分けて8名ずつ各会場で発表しました。13時30分からの総会、表彰式を終えた後、最後に大学敷地内に設置された、基調講演の講師である古川氏の作品を囲んで記念撮影(巻頭写真)をおこない2日間にわたった大会は無事に閉幕されました。
 当大会が対面形式で無事に終えることができましたが、コロナの状況を見ながら対面での開催決定に踏み切ったものの、久しぶりの対面で開催ということと、これまでに無いボリュームの海外会員の方々からの作品・研究発表の対応など、実行委員メンバー総出で準備に取り掛かりました。そこから次回に向けた反省点や課題も発見することができ、コロナ前にただ戻っただけでなく、今後の学会の発展に大きく弾みをつけることができたと思えた大会でした。最後に、御参加並びに御協力いただきました皆様に感謝申しあげます。

 追記:当大会における口頭発表や作品発表の内容については、会報 No.116に同封しました福岡大会概要を是非ご覧ください。

[福岡大会 実行委員メンバー一覧]
大会実行委員長:三枝 孝司(九州産業大学)
大会事務局:森下 慎也(九州産業大学造形短期大学部)
大会会計及びポスター:金 尾勁(九州産業大学)
概要集編集:岡本 明久(九州産業大学非常勤)、田 承?(九州産業大学)
作品発表運用:古賀 和博(中村学園大学短期大学部)、平 寛(中村学園大学非常勤) 、冨永 剛(九州産業大学)
海外会員対応:李 知恩(北海道教育大学)
口頭発表運用:真島 猛(九州産業大学)、金 度亨(九州産業大学)
各種大会運用:石橋 佑一郎、北野 光子、柴村 毅彦、栗田 融(九州産業大学)、久松 薫(中村学園大学短期大学部)

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